通信制大学→社会人大学院

通信制大学を卒業し今度は社会人大学院で修士(経営学)の取得を目指します。

春学期おさらい

こんにちは。

弊学は2学期制となっており、7月末で春学期が全て完了しました。

今学期で履修した科目は全て試験なし・一部の科目で期末レポートの提出ありということで、絶賛期末レポート執筆中ですが、まずは一区切りということで各科目のおさらいなんかをしてみようと思います。

コロナ対応で色々とややこしいのですが、これもまた何かの参考になれば幸いです。

履修科目の一覧
科目(名称は仮称で) 開講時期 曜日 講義方法
経営学特論その1 春学期前半 月曜日 資料のみ
経営学特論その2 春学期前半 火曜日 Zoom
経営学特論その3 春学期前半 水曜日 非同期動画&Zoom
財務会計特論 春学期前半 金曜日 対面
経営科学特論 春学期後半 月曜日 対面
労務管理特論 春学期後半 火曜日 対面
経営情報特論 春学期後半 水曜日 非同期動画&対面
管理会計特論 春学期通期 土曜日 対面
経営学特別 春学期通期 土曜日 対面
研究公正 春学期通期 - 非同期動画&Zoom&対面
経営学特論

経営学の中でも、経営戦略論、経営組織論、組織行動論に分けて3つの講義を受講しました。
ここで学んだ概念・学説・理論は、この後の他の講義でも何度も繰り返し出てきたので、ホントに基礎中の基礎を固めた講義でもありました。

昨今の経営学(というか社会科学全般かも)は、心理学との境界が薄れてきており、組織行動論なんかはほぼ心理学の理論を学ぶ講義だったのが特徴的です。
(経営組織論は、産業組織論(=経済学)から発展した分野)

また、経営戦略論の領域では、特に競争戦略に関する最新研究の検討に重点を置いた議論がなされました。ポジショニング・アプローチや資源アプローチによって説明される伝統的な競争戦略論の限界に関する議論と、その限界を拡張しようとする最新研究の取り組みは非常に興味深かったです。

これらの議論を通じ、経営学の基礎を改めて固め直すことができました*1

唯一残念だったのは、その1の講義が、「初回講義時に全資料と全課題を配布」、「講義動画・音声等は一切なし」、「質問への対応も一切なし」だったこと。
いくらコロナ禍とはいえ、これじゃあ講義の体をなしていないのでは…と感じざるを得なかったのはちょっとなぁと…

教科書・参考文献はこちら。レベル的には学部生でも全然使える文献だと思います。

財務会計特論

こちらはコロナ禍でも、少人数で大教室、全力換気という感染対策を施した上で対面で行われた講義となります*2
一定の会計知識を持っている人にとっては、種々のルールの裏付けを学べる講義で非常に楽しめましたが、初学者にはちょっと誤解を招くネタが多かったかもなぁと思うところも…。その部分こそが大学院の講義だ!と思うところだったりするんで難しいですが。

特にここで繰り返された概念が、「会計は100%正確なものではない」ということ。粉飾的な意味ではなく、原理的にそのようなものだということですね。
この辺り、実務経験があれば感覚的に分かるのですが、あくまでも一定のルールの範囲内で企業の状況を測定しようとする企みですから、何らかの割り切りや意図がそこには含まれているということの理解が、会計を使う上では重要だというお話ですね。
この話の延長線上には、財務分析で企業比較するような論文は、安直には書くんじゃないよって結論が出てきます。会計の持つゆらぎを踏まえた上で、その中で何を見つけに行ったのかという点が重要になってきます。
特に業種が異なるような企業を比較・分析するのであれば、財務分析は第一の選択肢にはなり得ないというのは、アタマに置いておかなければと思う次第。

後期・来年度に続きがあるようなので、そちらでより理解を深めていければなぁと考えています。

教科書・参考文献はこちら。財務会計の教科書といえばコレみたいなやつです。

経営科学特論

経営科学というタイトルがついているのですが、実はここから連想されることとは違うことをやってました。
内容は主に3つに分かれ、

  • 研究の進め方
  • 因果推論の方法
  • 統計ソフト「R」の使い方

という内容だったりしました。

研究の進め方については、Twitterの方でもつぶやいたのですが、リサーチ・クエスチョンと仮説が立てられれば論文は書けたようなもの。

あとは論文として自分の意見を適切に表現するために、IMRAD形式でしっかり書いていければOKです。
余談ですが、IMRADのことを誤解している人って多数いるようで、部→章→節…みたいな形式も大事なのですが、そこじゃないよってことは改めて理解が必要ですね。

教科書・参考文献はこちら。『ビジネス・リサーチ』は、慶應通信で卒論に取り組み始めてる人なんかには絶対オススメです。
あと、『孤独なボウリング』はクッソ高いので購入する必要は無いと思いますが、社会科学の研究のお手本中のお手本みたいな書籍なので、興味のある向きは図書館などで借りてご一読を。

ちょっと長くなったので、続きは改めて…

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*1:別に慶應批判するつもりじゃないんだけれども、慶應通信経営学は基礎的なお話がすっ飛びすぎなんじゃないかなぁと感じたり…

*2:大学のルールとして大学院、特に社会人サテライトは一律オンライン化の対象外だった。