院試のお話し
こんにちは。
前回はチャレンジしようと思った動機であるとか、現在の環境の四方山話をさせていただきました。
今回は、院試のお話しなどを書いてみようと思います。
これは弊研究科に限ったお話しとなりますので、他大学の大学院への進学をお考えの方にはどこまでお役に立てるか?という懸念はありますが、少しでも参考になれば幸いです。
1. 志望理由書
A4の用紙1枚に、志望理由と入学後に研究を希望する内容を記載せねばなりません。
慶應通信ではかなり短かった記憶がありますが、今回は志望理由が600文字、研究希望内容を800文字くらいにまとめました。
この辺はどこの大学でも一緒でしょうし、何を書くべきか?というのも、そんなに特筆すべきことは無いかなぁと思います。強いて挙げるなら、研究希望内容はこの後に求められる書類と深く関わってきますので、しっかりと整理しておいた方が良いです。
2. 研究計画書
ここで研究計画を明らかにします。記載すべき内容は、「研究テーマ」「当該研究の目的と意義」「研究の進め方」となります。
おそらく慶應通信の流れでご覧いただいている方も多く、卒業論文に入っている方も多いんでは無いかなぁという想定で例えさせてもらうと、学部の卒論構想とは要求されるレベルが全く異なります。
修士論文につながる内容ですから、とにかくまずは研究としての新奇性が重要です*1。
また、その研究がどのような意義があるのか?も重要です。一つの研究として完成させるためには「世の中の誰かに興味を持ってもらえる」テーマであることも重要になってきます。
卒論レベルだと、自分の興味・関心で進めることができますが、修士以上になってくると、「誰が興味あるねん」というツッコミを受けるようなテーマでは成立しない(という指導教員のお話)という点を念頭に置かなくてはいけません。
また、研究手法も重要になってきます。経営学の場合、「定量分析」「事例研究」のいずれかが主な手法になりますし、データの収集についても、公開事例を扱うのか、アンケートを取るのか、インタビューを行うのかといった点も明確にせねばなりません*2。
これらのような細部までキッチリと練り込んでおくことが重要だと思います。
3. 論文
弊研究科では、論文の提出も求められました。論文のテーマは、「自分の研究テーマに関わりがあるもの」で5,000字程度という指定でした。
というわけで、自分でテーマを設定し、論文の形に仕上げる必要があります。小論文とかレポートとはこの点が違いますね。
さらに、自分の研究テーマに関わりがあるものとなるので、要は修士論文のイントロダクションとなる内容であることが求められました。
というわけで、3つの書類の中で一番労力をかけたのが論文となりました*3。
研究計画書に沿った内容で、入学前の段階でどこまで論じることができるかというのが重要だと思います。また、研究内容の一端を示すものですから、ここで教員の方々に興味を持たせられるか?が勝負になるのではないでしょうか。
4. 面接
上記の書類を提出して1月半ほどしてから、面接試験と相成りました。弊研究科の社会人入試では、書類+面接の総合評価でしたので、足切りはなく、全員が面接に挑むことになりました。
面接する指導教員は3名。内容は提出した研究計画の詳細及び論文で示した研究内容に関する質問が主となりました。
要は、卒業論文の総合諮問と思えばOKかと。自分の研究テーマがどれほど価値があるか、そのことがどのように役立つか?という点をアピールすることに専念します。
ここが上手くいけば、面接の後半ではテーマの周辺事情に関わる内容に変化します。自分の場合は、ある業界の経営戦略をテーマとしたのですが、面接の後半ではその業界の現在の環境であるとか、固有の商慣習に関するお話しなどをさせてもらいました。
これらのハードルを無事クリアできれば、晴れて合格となります。
弊研究科の入学倍率は2倍程度であり、他大学でもほぼ同様の倍率であると聞きます。そして、入学定員ありきの選考では無く、多少の定員割れがあっても、水準に達していないようであれば不合格とするようになっています。
ですので、十分な準備をしてから臨まれるのが良いのでは無いでしょうか?
相も変わらずとりとめの無い話となってしまいました。ご質問等あれば、コメントやTwitterの方にいただければ、もう少し具体的にご説明できると思います。
ありがとうございました。